お待たせしました、第3回は「熱帯雨林の生活」、 井上真さんの著作です!9月27日更新!
ボルネオは生き物関係の本も多いですが、それに負けないぐらい多いのが、民族関係の本です。いわゆる文化人類学者が奥地のさまざまな民族の暮らしを記録したものです。
100%生き物系のわたしにとって、そうした民族学系の本はなかなか手にしないものなのですが、この本は、ちょっとだけ趣がちがいます。著者は文化人類学者ではなく、森林経営を専門とする林学者なのです。
インドネシア側の東カリマンタンにおいて、人々の森の中での営みを、環境問題と資源利用という点で3年間調査したものをまとめたものです。とはいっても科学書ではなく、人々の生活をまとめたルポといった感じで、臨場感をもって楽しむことができます。伝統的な焼き畑システムがどうして、非伝統的で森へのインパクトが大きい焼き畑システムに変わっていくのか? 少し古い本で、ボルネオの森と人々の生活はずいぶんと変わってきているとは思いますが、今でも問題の根っこは同じところにあるような気がします。
とりあえず、著者紹介の写真が、いったいどれが本人なのか分からないぐらい地元の人になじんでいるのが、なんか人として信用できそう……。余談ですが。(神谷)
(築地書館/ 2310円)